![]() 杜鵑蘭(トケンラン)はラン科サイハイラン属の多年草である。 北海道から四国にかけて分布し、山地のやや湿った林の中に生える。 海外では、朝鮮の済州島にも分布する。 環境省のレッドデータブックでは、「ⅠA類ほどではないが、近い将来における絶滅の危険性が高い種」である絶滅危惧IB類(EN)に登録されている。 草丈は20~40センチくらいである。 地下にある球形の偽球茎が地下茎でつながる。 葉は長い楕円形で、偽球茎から1枚ないし2枚生える。 葉は紫色の斑点のあるものが多い。 開花時期は5~6月である。 花茎を出し、黄褐色の花を疎らに数輪つける。 花は上向きか横向きに半開状につく。 萼片と側花弁は黄褐色をした線形で、暗い紫色の斑点がある。 唇弁は白く、紅紫色の斑点がある。 「杜鵑」はホトトギスのことで、葉の斑をホトトギスの胸などの斑に譬えたものである。 写真は5月につくば植物園で撮った。 学名:Cremastra unguiculata ★薄闇にひっそり咲いた杜鵑蘭 地味な配色目映く見えて ![]() 花図鑑 ■
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by sikino-hana
| 2008-05-31 07:32
| 夏の花
![]() 紫千代萩(ムラサキセンダイハギ)はマメ科ムラサキセンダイハギ属の多年草である。 原産地は北アメリカである。 日本では園芸植物として栽培されるほか、各地で野生化している。 草丈は70~120センチくらいである。 地下茎が這って伸びる。 葉は3出複葉(1枚の葉が3つの小さな葉に分かれた形)で、互い違いに生える(互生)。 小葉の形は楕円形である。 葉の裏面には軟毛が生え、白っぽい。 開花時期は5~8月である。 茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、青紫色をした蝶形の花をつける。 写真は5月につくば植物園で撮った。 学名:Baptisia australis ★うららかな千代萩の舞い姿 一目見たしと足を運びて ![]() 花図鑑 ■
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by sikino-hana
| 2008-05-30 06:21
| 夏の花
![]() 連理草(レンリソウ)はマメ科レンリソウ属の多年草である。 本州から九州にかけて分布し、河原など湿った草地に生える。 海外では、朝鮮半島、中国、ロシアのシベリア東部、アムール地方、ウスリー地方などにも分布する。 「連理」とは男女の深く睦まじい契りのことであり、葉の様子を譬えたものである。 草丈は30~80センチくらいである。 茎は直立し、両側に翼がある。 葉は羽状複葉(鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並んで1枚の葉が構成される)で、先は巻きひげとなって絡みつく。 小葉の形は披針形で、3対くらいつく。 開花時期は5~6月である。 葉の脇から総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、紅紫色の蝶形をした花を5~8輪くらいつける。 花の長さは2センチくらいである。 萼片は5枚である。 写真は5月につくば植物園で撮った。 学名:Lathyrus quinquenervius ★名ばかりを聞いて覚えた連理草 やっと出合いの時を迎えて ![]() 花図鑑 ■
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by sikino-hana
| 2008-05-29 06:14
| 夏の花
![]() 柳虎の尾(ヤナギトラノオ)はサクラソウ科オカトラノオ属の多年草である。 北海道から本州の中部地方にかけて分布し、低地や山地の湿地に生える。 和名の由来は、葉を「柳」に譬え、花序の様子を「虎の尾」に譬えたものだが、本種の花序はそれほど長くはない。 草丈は30~80センチくらいである。 葉は披針形で、向かい合って生える(対生)。 開花時期は5~7月くらいである。 葉の脇から短い総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、黄色い小さな花を密につける。 花冠は長さ5ミリくらいで、6つに深く裂ける。 雄しへは6本、雌しべは1本である。 写真は5月につくば植物園で撮った。 学名:Lysimachia thyrsiflora ★咲く姿見つけられずに見過ごせば 妻がしっかりフォローをして ![]() 花図鑑 ■
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by sikino-hana
| 2008-05-28 06:17
| 夏の花
![]() 豆軍配薺(マメグンバイナズナ)はアブラナ科グンバイナズナ属の越年草である。 原産地は北アメリカである。 日本へは明治時代の中期に渡来した。 日本各地に帰化しており、道端や荒れ地などに普通に生える。 草丈は20~60センチくらいである。 茎は直立し、毛は生えていない。 根際から生える葉はへら形で、羽状に裂ける。 根際から生える葉は花期には枯れる。 茎につく葉は披針形で、互い違いに生える(互生)。 茎につく葉の先は尖らず、縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。 開花時期は5~6月である。 茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、白い小さな花をたくさんつける。 花弁は4枚で十字状となる。 萼片は4枚で、お椀のような形である。 実は軍配のような形をしている。 写真は5月につくば植物園で撮った。 学名:Lepidium virginicum ★雑草と思えぬような花姿 こんもり咲けば笑みもこぼれて ![]() 花図鑑 ■
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by sikino-hana
| 2008-05-27 05:45
| 夏の花
![]() 毛空木(ケウツギ)はスイカズラ科タニウツギ属の落葉低木である。 関東地方の西部から中部地方にかけて分布し、山地に生える。 富士山の周辺などに見られるフォッサマグナ要素の植物の1つである。 樹高は2~4メートルくらいである。 葉は楕円形で、向かい合って生える(対生)。 葉の先は尖り、縁には低いぎざぎざ(鋸歯)がある。 葉の両面には毛が生えている。 開花時期は5~6月である。 葉の脇に長さ3センチくらいの濃い紅色をした漏斗状の花を数輪ずつつける。 花の先は5つに裂けている。 雄しべは5本である。 長い雌しべが花冠から突き出している。 二色空木(ニシキウツギ)とよく似ているが、花の色で区別できる。 なお、藪空木(ヤブウツギ:Weigela floribunda)の別名を「毛空木」とする場合もあるが、本種とは異なる。 写真は5月に東京都薬用植物園で撮った。 学名:Weigela sanguinea ★限られた地域に育ちつ毛空木の 花は色濃く産毛きらめき ![]() 花図鑑 ■
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by sikino-hana
| 2008-05-26 06:08
| 夏の花
![]() 犬芥子(イヌガラシ)はアブラナ科イヌガラシ属の多年草である。 北海道から沖縄にかけて分布し、野原、畦道、道端などに普通に生える。 海外では、朝鮮半島、台湾、中国、インド、フィリピンなどにも分布する。 草丈は10~50センチくらいである。 茎は赤みを帯びている。 全草に毛はない。 根際から生える葉は長い楕円形で、羽状に裂けて地表に広がる。 葉の縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。 茎につく葉は粗いぎざぎざ(鋸歯)のある披針形(笹の葉のような形)である。 開花時期は4~9月である。 枝先に花径4~5ミリの黄色い小さな十字花を総状(柄のある花が花茎に均等につく)につける。 花弁は4枚、萼片も4枚である。 雄しべは6本で、そのうち4本が長い。 雌しべは1本である。 実は円柱形の長角果である。 名の由来は、芥子菜(カラシナ)に似るが食用にならないというところからきている。 写真は5月に市川万葉植物園で撮った。 学名:Rorippa indica ★雑草の親分なのさ犬芥子 数で勝負と野を彩って ![]() 花図鑑 ■
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by sikino-hana
| 2008-05-25 08:36
| 夏の花
![]() 小豆梨(アズキナシ)はバラ科ナナカマド属の落葉高木である。 北海道から九州にかけて分布し、山地の斜面などに生える。 海外では、中国にも分布する。 和名の由来は、実が梨(ナシ)に似て小さいというところからきている。 別名を秤の目(ハカリノメ)ともいう。 樹高は10~15メートルくらいである。 葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。 葉の先は鋭く尖り、縁には重鋸歯(大きなぎざぎざに更に細かなぎざぎざがある)がある。 葉の表面は緑色、裏面は淡い緑色である。 葉にははっきりとした側脈がある。 開花時期は4~6月である。 枝先に散房花序(柄のある花がたくさんつき、下部の花ほど柄が長いので花序の上部がほぼ平らになる)を出し、白い小さな花をたくさんつける。 花径は10~15ミリくらいで、花弁数は5枚である。 写真は5月に埼玉県立花と緑の振興センターで撮った。 学名:Sorbus alnifolia ★びっしりと白い花つけ小豆梨 実のなるころにまた来てみてね ![]() 花図鑑 ■
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by sikino-hana
| 2008-05-24 05:40
| 夏の花
![]() 透かし田牛蒡(スカシタゴボウ)はアブラナ科イヌガラシ属の越年草である。 北海道から沖縄にかけて分布し、道端や畦などやや湿った場所に生える。 海外では、北半球に広く分布する。 草丈は20~50センチくらいである。 茎はよく枝分かれをする。 根際から生える葉は羽状に切れ込み、不規則なぎざぎざ(鋸歯)がある。 葉の間から田が透かして見えるというのが和名の由来である。 葉のつけ根の部分はやや茎を抱く。 開花時期は5~7月くらいである。 茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、黄色い小さな花をつける。 花径は3~4ミリと小さく、4弁花である。 花の後にできる実は円柱形のころりとした長角果である。 写真は5月に埼玉県三郷市で撮った。 学名:Rorippa islandica ★小さくて撮ってみなけりゃわからない この実の形透かし田牛蒡 ![]() 花図鑑 ■
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by sikino-hana
| 2008-05-23 06:01
| 夏の花
![]() 姫萱草(ヒメカンゾウ)はユリ科ワスレグサ属の多年草である。 原産地ははっきりしない。 中国の東北部ないしロシアのアムール地方と言われている。 日本では江戸時代から植栽されてきた。 分類上は、蝦夷萱草(エゾカンゾウ)の基本種とされている。 草丈は30~80センチくらいである。 根際から生える葉は線形である。 開花時期は5~6月である。 茎先に花径5~7センチくらいの黄橙色の花をつける。 花被片は6枚である。 和名の由来は、全体に小型というところからきている。 写真は5月に東京都薬用植物園で撮った。 学名:Hemerocallis dumortierii ★北の地の生まれらしいとわかるけど 姫萱草は謎多き花 ![]() 花図鑑 ■
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by sikino-hana
| 2008-05-22 06:10
| 夏の花
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