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辛夷(コブシ)

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辛夷(コブシ)はモクレン科モクレン属の落葉高木である。
漢字では「拳」とも書く。
北海道から九州にかけて分布し、山野に普通に生える。
また、庭木とされる。
海外では、済州島にも分布する。
樹高は5~18メートルである。
葉は倒卵形で、互い違いに生える(互生)。
葉の質は薄い紙質で、先は急に尖る。
開花時期は3~4月である。
葉の展開に先立って花を咲かせる。
花は白くてよい香りのする大きな6弁花である。
花びらの形はへら形で、花のつけ根の部分は紅色を帯びる。
萼片が3枚あり、花弁に似るが小さい。
雌しべは花の真ん中にたくさんあり、緑色をしている。
雄しべは橙色で雌しべの周りを取り囲むようにして、これもたくさんある。
実は袋果(熟すと果皮が自然に裂けて種子を放出する)を集めた瘤状である。
10月ころに熟し、集合果が裂けて赤い種子が白い糸で垂らす。
名の由来は、蕾の形や実の形を「拳」に見立てたものである。
「北国の春」(千昌夫)の歌詞に出てくることで有名となったが、北国では山に春を呼ぶ植物として慕われている。
蕾を乾燥させたものを生薬で辛夷(しんい)と言い、鎮痛剤として利用される。
材は床柱や器具材とされる。
俳句の季語は春である。
写真は3月に小石川植物園で撮った。
学名:Magnolia praecocissima(=Magnolia kobus)


★青空に溶け込むように辛夷咲く
 春の小道を君と二人で
☆花びらは空にひらひら舞い踊り
 辛夷指差し見つめん二人

辛夷(コブシ)_d0125765_8111470.jpg

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by sikino-hana | 2009-03-28 08:13 | 春の花
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