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紅花(ベニバナ)

紅花(ベニバナ)_d0125765_9322587.jpg

紅花(ベニバナ)はキク科ベニバナ属の越年草である。
原産地はアラビアないしエジプト付近と考えられている。
日本へは奈良時代にシルクロ-ドを経て渡来し、末摘花(スエツムハナ)と呼ばれた。
「末摘花」は源氏物語に登場する女性の名にもある。
草丈は1メートルくらいである。
葉は幅の広い披針形で、互い違いに生える(互生)。
葉の質は硬くて先は尖り、縁には棘がある。
開花時期は6~8月である。
茎先につく花は、大きな総苞片(花序全体を包む葉の変形したもの)のあるアザミに似た頭花で、筒状花だけからなる。
花の色は最初は黄色で、後に紅色に変わる。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
日本では江戸時代までは高級染料として盛んに栽培されたが、化学染料の出現によって栽培は衰退した。
現在は山形県などで試作されている程度である。
種子からリノール酸を含む良質の油が採れるので、今では食用油としての需要が多く、アメリカなどから輸入されている。
英名はサッフラワ-(safflower)である。
山形県の県花になっている。
俳句では「紅の花」が夏の季語である。
属名の Carthamus はアラビア語の「quartom(染める)」からきている。紅花(ベニバナ)から紅を採ることから名づけられた。
種小名の tinctorius は「染色用の」という意味である。
写真は8月に山形市野草園で撮った。
学名:Carthamus tinctorius


★お待たせとやっと目覚めて咲き初めし
 紅花愉し色づき待てば
紅花(ベニバナ)_d0125765_9324896.jpg

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by sikino-hana | 2011-07-24 09:33 | 夏の花
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