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海桐(トベラ)

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海桐(トベラ)はトベラ科トベラ属の常緑低木である。
太平洋側では岩手県以南、日本海側では新潟県以南の本州と四国、九州、沖縄に分布し、海岸の崖地などに生える。
また、公園、道路の緑化帯などに植えられる。
海外では、台湾や中国の広東省、福建省などにも分布する。
「海桐(かいどう)」は漢名である。
樹高は2~3メートルである。
葉は幅の狭い卵形で、枝先付近に集まって互い違いに生える(互生)。
葉の先は尖らず、縁にぎざぎざはない(全縁)。
つけ根の部分は次第に幅が狭くなり、縁はわずかに肥厚している。
質は厚く、表面は艶があり、裏面は灰色を帯びる。
開花時期は5~6月である。
雌雄異株である。
枝先に集散花序(最初の花が枝先につき、その下に次々と側枝を出して花がつく)を出し、白い5弁花をつける。
花の後につく実は球形のさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)で、熟すと黒褐色になって3つに裂ける。
中の種子は赤く、粘り気のある物質に包まれている。
別名を扉の木(トビラノキ)ともいう。
節分の日に扉にはさんで魔よけをする風習があったことに由来する。
そのトビラがトベラに転訛したようである。
俳句では、「海桐の花」が夏の季語である。
属名の Pittosporum はギリシャ語の「pitta(黒いねばねばした)+spora(種子)」からきている。種子が真っ黒で艶があり粘着性のあることから名づけられた。
種小名の tobira は「トベラ」のことである。
花の写真は5月につくば植物園で撮った。
実の写真は6月につくば植物園で撮った。
学名:Pittosporum tobira


★束になり生える葉っぱの真ん中に
 海桐の花は埋もれるように
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by sikino-hana | 2011-05-26 08:07 | 夏の花
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