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蝮草(マムシグサ)

蝮草(マムシグサ)_d0125765_315524.jpg

蝮草(マムシグサ)はサトイモ科テンナンショウ属の多年草である。
北海道から九州にかけて分布し、明るい林の中や谷沿いのやや湿った場所に生える。
海外では、朝鮮半島や中国東北部にも分布している。
草丈は50センチから100センチくらいである。
茎(偽茎)の途中からは2枚の葉が横に広がる。
茎には紫褐色の斑点がある。
この模様を蝮(マムシ)の銭形模様に見立てたのが和名の由来である。
なお、筒状の葉が重なって花茎を巻いていて、茎のように見える部分を偽茎という。
葉は7枚から15枚の小葉で構成される。
葉脈は網目状になっている。
開花時期は4月から6月である。
2つの葉の間から筒状の柄が伸び、先に仏炎苞(棒状の花を包み込む苞を仏像の背景にある炎形の飾りに見立てたもの)と呼ばれるものをつける。
仏炎苞は淡い紫色ないし淡い緑色で、縦に白い筋が入る。
雌雄異株である。
雄株には暗い紫色をした2、3個の葯を持つ雄花がたくさんつく。
雌株には棍棒のような穂軸の下に緑色の子房のある雌花がたくさんつく。
花の後、雌花には小さな実がつき、秋には真っ赤に熟する。
根茎を干したものを生薬の天南星(てんなんしょう)といい、去痰、鎮痙の薬効がある。
写真は6月に札幌市の円山原生林で撮った。
学名:Arisaema serratum


★どことなく異形なりしや蝮草
 遭遇すれば背筋の寒く

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by sikino-hana | 2010-06-27 03:16 | 夏の花
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