<   2010年 06月 ( 30 )   > この月の画像一覧

大大根草(オオダイコンソウ)

d0125765_5301679.jpg

大大根草(オオダイコンソウ)はバラ科ダイコンソウ属の多年草である。
北海道から本州の中部地方にかけて分布し、低地や山地の草原に生える。
海外では、ユーラシア大陸や北アメリカ大陸に広く分布する。
和名の由来は、近縁種の大根草(ダイコンソウ)に似ていて大形であるところからきている。
「大根草」の名は、根際から生える葉が大根に似ていることからきている。
草丈は60センチから100センチくらいである。
全体に粗く長い毛がある。
根際から生える葉は奇数羽状複葉(鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並び、先に1つの小葉がついて1枚の葉が構成される)である。
頂小葉(先につく小葉)は大きくて、縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。
側小葉(左右に並ぶ小葉)は3対から4対である。
茎につく葉は3出複葉(1枚の葉が3つの小さな葉に分かれた形)である。
大根草(ダイコンソウ)に比べると、小葉の先端が尖っている。
開花時期は6月から9月である。
枝先に花径15ミリから20ミリの黄色い5弁花をつける。
花弁は落ちやすい。
花の後にできる集合果は楕円形である。
大根草(ダイコンソウ)のほうは球形である。
写真は6月に旭山動物園で撮った。
学名:Geum aleppicum


★少しだけ大きな花が自慢だよ
 黄金の色で野を彩どって

d0125765_5303940.jpg

花図鑑

にほんブログ村 花ブログ 季節の花へ
[PR]
by sikino-hana | 2010-06-30 05:31 | 夏の花 | Trackback | Comments(0)

蝦夷顔剃菜(エゾコウゾリナ)

d0125765_5145248.jpg

蝦夷顔剃菜(エゾコウゾリナ)はキク科エゾコウゾリナ属の多年草である。
北海道の日高地方のアポイ岳が中心で、他に空知地方、上川地方と分布地は限定され、高山の蛇紋岩地に生える。
海抜500メートル以上の乾いた草原に多い。
海外では、ウスリー地方にも分布している。
環境省のレッドリスト(2007)では、「IA類ほどではないが、近い将来における絶滅の危険性が高い種」である絶滅危惧IB類(EN)に登録されている。
草丈は15センチから40センチくらいである。
普通は枝分かれをしない。
葉や茎には硬い毛がある。
根元から生える葉は幅広い倒披針形でロゼット状をしており、長さは6センチから16センチくらいである。
開花時期は6月から7月である。
茎先に黄色い花をつける。
舌状花(1枚1枚が雄しべ・雌しべをもつ花)からなる頭花の花径は3センチから4センチくらいである。
総苞は黒い。
写真は6月に北大植物園で撮った。
学名:Hypochoeris crepidioides


★この山の空気がとても好きだから
 咲き続けるのと蝦夷顔剃菜

d0125765_5151534.jpg

花図鑑

にほんブログ村 花ブログ 季節の花へ
[PR]
by sikino-hana | 2010-06-29 05:16 | 夏の花 | Trackback | Comments(0)

色丹繁縷(シコタンハコベ)

d0125765_534393.jpg

色丹繁縷(シコタンハコベ)はナデシコ科ハコベ属の多年草である。
北方領土を含む北海道から本州の中部地方にかけて分布し、高山の岩場に生える。
海外では、サハリン、アムール地方、カムチャツカ半島などにも分布している。
環境省のレッドリスト(2007)では、「絶滅の危険が増大している種」である絶滅危惧II類(VU)に登録されている。
草丈は10センチから20センチくらいである。
葉は卵形ないし卵状の披針形で、互い違いに生える(互生)。
葉の色は白みがかっている。
開花時期は5月から6月である。
茎先に花びらが5枚の白い花をつける。
花びらは深く2つに裂けているので10枚のように見える。
また、繁縷(ハコベ)と比べて花びらは大きく、15ミリくらいある。
名の由来は、千島列島の色丹島で最初に発見されたことからきている。
根室繁縷(ネムロハコベ)の別名もある。
写真は6月に北大植物園で撮った。
学名:Stellaria ruscifolia


★北の地に足を踏み入れ見出した
 色丹繁縷花は大きく

d0125765_535945.jpg

花図鑑

にほんブログ村 花ブログ 季節の花へ
[PR]
by sikino-hana | 2010-06-28 05:36 | 夏の花 | Trackback | Comments(0)

蝮草(マムシグサ)

d0125765_315524.jpg

蝮草(マムシグサ)はサトイモ科テンナンショウ属の多年草である。
北海道から九州にかけて分布し、明るい林の中や谷沿いのやや湿った場所に生える。
海外では、朝鮮半島や中国東北部にも分布している。
草丈は50センチから100センチくらいである。
茎(偽茎)の途中からは2枚の葉が横に広がる。
茎には紫褐色の斑点がある。
この模様を蝮(マムシ)の銭形模様に見立てたのが和名の由来である。
なお、筒状の葉が重なって花茎を巻いていて、茎のように見える部分を偽茎という。
葉は7枚から15枚の小葉で構成される。
葉脈は網目状になっている。
開花時期は4月から6月である。
2つの葉の間から筒状の柄が伸び、先に仏炎苞(棒状の花を包み込む苞を仏像の背景にある炎形の飾りに見立てたもの)と呼ばれるものをつける。
仏炎苞は淡い紫色ないし淡い緑色で、縦に白い筋が入る。
雌雄異株である。
雄株には暗い紫色をした2、3個の葯を持つ雄花がたくさんつく。
雌株には棍棒のような穂軸の下に緑色の子房のある雌花がたくさんつく。
花の後、雌花には小さな実がつき、秋には真っ赤に熟する。
根茎を干したものを生薬の天南星(てんなんしょう)といい、去痰、鎮痙の薬効がある。
写真は6月に札幌市の円山原生林で撮った。
学名:Arisaema serratum


★どことなく異形なりしや蝮草
 遭遇すれば背筋の寒く

d0125765_3152526.jpg

花図鑑

にほんブログ村 花ブログ 季節の花へ
[PR]
by sikino-hana | 2010-06-27 03:16 | 夏の花 | Trackback | Comments(0)

蝦夷禅庭花(エゾゼンテイカ)

d0125765_63722100.jpg

蝦夷禅庭花(エゾゼンテイカ)はユリ科ワスレグサ属の多年草である。
別名を蝦夷萓草(エゾカンゾウ)という。
禅庭花(ゼンテイカ)については、自生する地域で種を区別する説と一括りにしようとする説がある。
分けていくと、蝦夷禅庭花(エゾゼンテイカ)のほかに日光黄萓(ニッコウキスゲ)、武蔵野黄萓(ムサシノキスゲ)、飛島萓草(トビシマカンゾウ)などに分類されていく。
この花は北大植物園で撮ったが、北大でも「植物園だより」では「最近は同じ種とすることが多いようです」と記述し、最近のラベルでは「ゼンテイカ」と「エゾカンゾウ」を併記している。
東大の小石川植物園では、種を分けたものを並べて植栽していて、これは観察をしているのであろうか。
ともあれ、ここでは固有種として記述する。
蝦夷禅庭花(エゾゼンテイカ)は北海道に分布し、湿地や海岸の草原に生える。
草丈は50センチから80センチくらいである。
葉は長さが60センチから70センチ、幅が16ミリから20ミリと細長く、弓形に曲がって垂れる。
開花時期は6月から7月である。
茎先に橙色で先がわずかに反り返った花径7センチから10センチくらいのラッパ状の花を3輪から10輪くらいつける。
花びらが6枚あるように見えるが、花びらは内側の3枚だけで、外側の3枚は萼が変化したものである。
このように花弁と萼に見掛け上の違いがない場合は、それぞれを内花被、外花被と呼ぶ。
朝に開花し夕方にはしぼんでしまう一日花である。
蝦夷禅庭花(エゾゼンテイカ)は花柄が短く、花びらが厚いことで区別される。
写真は6月に北大植物園で撮った。
学名:Hemerocallis middendorffii var. esculenta(=Hemerocallis dumortieri var. exaltata)


★陽射し浴びオレンジ色に煌いて
 神威岬に蝦夷禅庭花

d0125765_6374561.jpg

花図鑑

にほんブログ村 花ブログ 季節の花へ
[PR]
by sikino-hana | 2010-06-26 06:38 | 夏の花 | Trackback | Comments(0)

喘息薬種(ズダヤクシュ)

d0125765_5373729.jpg

喘息薬種(ズダヤクシュ)はユキノシタ科ズダヤクシュ属の多年草である。
北海道から四国にかけて分布し、山地の林の中で湿り気の多い所に生える。
海外では、朝鮮半島、中国、ヒマラヤにも分布する。
「ズダ」というのは長野県の方言で喘息のことであり、その薬になるというのが名の由来である。
草丈は10センチから30センチくらいである。
葉は幅の広い卵形で、互い違いに生える(互生)。
葉の先は浅く手のひら状に裂ける。
開花時期は6月から7月である。
茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、白い小さな鐘状の花を下向きにつける。
花弁のように見えるのは5枚の萼片である。
5枚の花弁は糸状で、萼片の間にある。
雄しべは10本である。
写真は6月に旭山動物園で撮った。
学名:Tiarella polyphylla


★暗がりに浮かぶがごとき咲き出ずる
 喘息薬種は風に揺らめき

d0125765_5375680.jpg

花図鑑

にほんブログ村 花ブログ 季節の花へ
[PR]
by sikino-hana | 2010-06-25 05:39 | 夏の花 | Trackback | Comments(0)

小田寒蒲公英(オダサムタンポポ)

d0125765_5444218.jpg

小田寒蒲公英(オダサムタンポポ)はキク科タンポポ属の多年草である。
北海道の後志地方に分布し、羊蹄山など高山の草地に生える。
海外では、朝鮮半島、中国東北部、サハリンなどにも分布する。
基準標本は渤海地方とされている。
「小田寒」というのは旧樺太南部にある地名である。
現在はフィルソボ(Firsovo)という。
別名を蝦夷富士蒲公英(エゾフジタンポポ)という。
「蝦夷富士」は自生地である羊蹄山の別名である。
環境省のレッドリスト(2007)では、「現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては『絶滅危惧』に移行する可能性のある種」である準絶滅危惧(NT)に登録されている。
草丈は10センチから20センチくらいである。
根は太い。
根際から生える葉は倒披針形である。
不揃いに羽状に裂け、つけ根のほうは細くなる。
葉の柄は紫色を帯びる。
開花時期は7月から8月である。
花径は4センチくらいある。
総苞外片は卵形で、小さな小角状突起がある。
また、上部に白い毛が生える。
写真は6月に北大植物園で撮った。
学名:Taraxacum platypecidum


★北方に異文化あるを感じつつ
 違いはどこと目を凝らし見て

d0125765_545337.jpg

花図鑑

にほんブログ村 花ブログ 季節の花へ
[PR]
by sikino-hana | 2010-06-24 05:46 | 夏の花 | Trackback | Comments(0)

采配蘭(サイハイラン)

d0125765_5443154.jpg

采配蘭(サイハイラン)はラン科サイハイラン属の多年草である。
北方領土を含む北海道から沖縄にかけて分布し、低地から山地にかけての林の中などに生える。
海外では、サハリン、朝鮮半島、台湾、中国などにも分布する。
草丈は30センチから50センチくらいである。
根際から生える葉は長い楕円形で、1、2枚が地面に倒れてつく。
葉の長さは15センチから35センチくらいあり、先は尖る。
葉の縁にぎざぎざ(鋸歯)はなく、葉脈は平行脈である。
葉は花が咲くと枯れる。
開花時期は5月から6月である。
茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、淡い紅紫色の花を10輪から20輪くらいつける。
花は縦に並んでやや下向きにつき、あまり開かない。
唇弁は長さが3センチくらいあり、先が3つに裂ける。
脇の2枚の裂片は鮮やかな紅紫色をしている。
花の色は変化が多く、白褐色や緑色のものもある。
名の由来は、花が垂れたようすが采配の形に似ていることからきている。
鱗茎はひび、あかぎれの薬として利用される。
写真は6月に札幌市の円山原生林で撮った。
学名:Cremastra appendiculata


★采配を振っていよいよ花咲かす
 采配蘭の出陣間近

d0125765_5444812.jpg

花図鑑

にほんブログ村 花ブログ 季節の花へ
[PR]
by sikino-hana | 2010-06-23 05:45 | 夏の花 | Trackback | Comments(0)

鬱金空木(ウコンウツギ)

d0125765_5481169.jpg

鬱金空木(ウコンウツギ)はスイカズラ科タニウツギ属の落葉低木である。
北海道から東北地方北部にかけて分布し、亜高山や高山の林の中や草地に生える。
樹高は1メートルから2メートルである。
葉は長い楕円形で、向かい合って生える(対生)。
葉の先は尖り、縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は6月から7月である。
枝先や葉の脇に淡い黄色の漏斗形の花を数輪ずつつける。
花冠の先は浅く5つに裂ける。
花冠の内側には橙色や赤褐色の斑点がある。
写真は6月に北大植物園で撮った。
学名:Weigela middendorffiana


★めずらしい鬱金の色が空木にも
 吸い寄せられてしばし見入って

d0125765_5482852.jpg

花図鑑

にほんブログ村 花ブログ 季節の花へ
[PR]
by sikino-hana | 2010-06-22 05:49 | 夏の花 | Trackback | Comments(0)

銀露梅(ギンロバイ)

d0125765_4371611.jpg

銀露梅(ギンロバイ)はバラ科キジムシロ属の落葉小低木である。
北海道から本州の中部地方にかけてと四国に分布し、高山の岩上に生える。
海外では、周北極地方に広く分布する。
別名を白露梅(ハクロバイ)ともいう。
環境省のレッドリスト(2007)では、「絶滅の危険が増大している種」である絶滅危惧II類(VU)に登録されている。
樹高は10センチから30センチくらいである。
樹皮は褐色で薄く、縦に裂ける。
よく枝分かれをする。
葉は奇数羽状複葉(鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並び、先に1つの小葉がついて1枚の葉が構成される)で、互い違いに生える(互生)。
小葉3枚から7枚で1枚の葉が構成される。
小葉の形は長い楕円形で、質は革質である。
葉の縁は裏面に巻き込む。
開花時期は6月から8月である。
上部の葉の脇に1輪から3輪の白い5弁花をつける。
花径は20ミリから25ミリくらいで、花びらの形は丸い。
萼片は5枚である。
花の真ん中には黄色い雄しべがたくさんある。
花の柄や萼片には白い毛が生える。
和名の由来は、梅に似た白い花を咲かせるところからきている。
写真は6月に北大植物園で撮った。
学名:Potentilla fruticosa var. leucantha


★高山の冷気伝えて銀露梅
 静かに咲けば暑さ忘れて

d0125765_437333.jpg

花図鑑

にほんブログ村 花ブログ 季節の花へ
[PR]
by sikino-hana | 2010-06-21 04:38 | 夏の花 | Trackback | Comments(0)