<   2010年 05月 ( 31 )   > この月の画像一覧

桐(キリ)

d0125765_5281161.jpg

桐(キリ)はゴマノハグサ科キリ属の落葉高木である。
ノウゼンカズラ科に分類されることもある。
原産地は中国である。
日本へは古い時代に朝鮮を経て渡来した。
日本では北海道の南西部以南で植栽され、あるいは野生化して山地に生える。
樹高は8メートルから15メートルくらいである。
樹皮は淡い灰褐色をしている。
葉は大形で幅の広い卵形で、向かい合って生える(対生)。
葉には長い柄があり、葉の長さは30センチにもなる。
時に3つから5つに裂け、先は尖っている。
表面には軟毛が密生し、触るとざらざらする。
開花時期は5月から6月である。
葉の展開に先立って花を咲かせる。
枝先に円錐花序(下のほうになるほど枝分かれする回数が多く、全体をみると円錐形になる)を出し、淡い紫色の花をたくさんつける。
花冠は長さ5センチくらいの筒形で、先は唇形に裂ける。
卵形の実は10月ころに熟し、2つに裂けて翼のある種子をたくさん飛び散らせる。
材は軽くて柔らかく、色白で木目も美しい。
このため古くから良質の木材として重宝され、箪笥、楽器、下駄などの材料とされてきた。
また、古くから神聖な木とされ、上流社会で紋章や装飾として用いられてきた。
岩手県の県花である。
俳句では「桐の花」が夏の季語である。
写真は5月に神代植物公園で撮った。
学名:Paulownia tomentosa


★天を衝く槍のごとくに桐の花
 空の青さに溶け込むように

d0125765_5283322.jpg

花図鑑

にほんブログ村 花ブログ 季節の花へ
[PR]
by sikino-hana | 2010-05-31 05:29 | 夏の花 | Trackback | Comments(0)

紫片喰(ムラサキカタバミ)

d0125765_12464350.jpg

紫片喰(ムラサキカタバミ)はカタバミ科カタバミ属の多年草である。
原産地は南アメリカである。
日本へは江戸時代の後期に観賞用として渡来した。
現在では逸出して広く分布し、人里近くに生える。
海外では、北アメリカ、オーストラリア、南ヨーロッパ、アジアに分布している。
別名を桔梗片喰(キキョウカタバミ)ともいう。
草丈は10センチから30センチくらいである。
根際から生える葉には長い柄があり、倒心形の3小葉からなる。
葉の裏面には褐色の点があるのが特徴である。
開花時期は5月から10月である。
花は淡い紅紫色の5弁花で、花の真ん中は淡い緑色をしている。
よく似た芋片喰(イモカタバミ)は、花の真ん中が濃い紫色である。
また、雄しべの葯の色が、芋片喰(イモカタバミ)は黄色で、紫片喰(ムラサキカタバミ)は白である。
写真は5月に埼玉県川口市で撮った。
学名:Oxalis corymbosa


★雑草と思えぬほどに美しい
 紫片喰広く帰化して

d0125765_1247513.jpg

花図鑑

にほんブログ村 花ブログ 季節の花へ
[PR]
by sikino-hana | 2010-05-30 12:48 | 夏の花 | Trackback | Comments(0)

糸金鳳花(イトキンポウゲ)

d0125765_3325394.jpg

糸金鳳花(イトキンポウゲ)はキンポウゲ科キンポウゲ属の多年草である。
北方領土を含む北海道東部と南西部の余市山系、本州の日光と尾瀬、野反湖に分布し、湖畔などの湿地に生える。
海外では、中国の東北部やサハリンなど北半球の亜寒帯地域に広く分布する。
北方系の遺存種である。
環境省のレッドリスト(2007)では、「現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては『絶滅危惧』に移行する可能性のある種」である準絶滅危惧(NT)に登録されている。
草丈は5センチから15センチくらいである。
茎は細く、地面を這う。
葉は糸状で幅が1ミリくらいしかない。
開花時期は6月から8月である。
茎先に花径5ミリから10ミリくらいの小さな黄色い花をつける。
花弁数は5枚から9枚くらいである。
写真は5月につくば植物園で撮った。
学名:Ranunculus reptans


★よく見れば小さいけれど金鳳花
 可愛い花に会話も弾み

d0125765_3331326.jpg

花図鑑

にほんブログ村 花ブログ 季節の花へ
[PR]
by sikino-hana | 2010-05-29 03:34 | 夏の花 | Trackback | Comments(0)

姫著莪(ヒメシャガ)

d0125765_5542690.jpg

姫著莪(ヒメシャガ)はアヤメ科アヤメ属の多年草である。
日本固有種である。
北海道の南西部から九州北部にかけて分布し、山地の林の中や道端などに生える。
また、観賞用として寺院などに植えられる。
著莪(シャガ)に全体が似ており、それを小型にした感じというのが名の由来である。
環境省のレッドリスト(2007)では、「現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては『絶滅危惧』に移行する可能性のある種」である準絶滅危惧(NT)に登録されている。
草丈は20センチから30センチくらいである。
根際から生える葉は線形である。
冬には枯れることと艶がないことが特徴である。
開花時期は4月から6月である。
茎先に花径4センチくらいの淡い紫色をした花を2、3輪つける。
花被片は6枚で、花の色は射干(シャガ)よりも濃い。
外花被片には黄色い斑紋があり、「とさか状」の突起がある。
また、射干(シャガ)は実ができないが、本種はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)ができる。
なお、園芸品種には白花や八重咲きのものもある。
写真は5月につくば植物園で撮った。
白花は5月に神代植物公園の「春の野草展」(東京山野草会)で撮った。
学名:Iris gracilipes


★少しだけお澄ましをしていいかしら
 姫射干が咲く空澄み渡り

d0125765_5544367.jpg

d0125765_5552195.jpg

花図鑑

にほんブログ村 花ブログ 季節の花へ
[PR]
by sikino-hana | 2010-05-28 05:56 | 夏の花 | Trackback | Comments(0)

行者葫(ギョウジャニンニク)

d0125765_5351079.jpg

行者葫(ギョウジャニンニク)はユリ科ネギ属の多年草である。
北方領土を含む北海道から本州の近畿地方にかけて分布し、山地の林の中や水の綺麗な沢沿いなどに生える。
北海道が国内最大の自生地である。
海外では、サハリンにも分布する。
基本種はヨーロッパの高山に分布する。
葉は長い楕円形で青緑色をしており、長さは20センチほどになる。
ネギの仲間の葉の様子とは異なり、鈴蘭(スズラン)などに似ている。
普通は2枚の葉が根元から生える。
開花時期は5月から7月である。
葉の間から長い花茎を立て、白い小花を咲かせる。
和名は牧野富太郎博士の命名で、修行中の行者たちが食べたということに由来する。
「山菜の王様」と呼ばれている。
写真は5月につくば植物園で撮った。
学名:Allium victorialis subsp. platyphyllum


★地味だとて秘めたパワーはもりもりと
 行者の命支えるほどに

d0125765_5353231.jpg

花図鑑

にほんブログ村 花ブログ 季節の花へ
[PR]
by sikino-hana | 2010-05-27 05:36 | 夏の花 | Trackback | Comments(0)

深山嫁菜(ミヤマヨメナ)

d0125765_523472.jpg

深山嫁菜(ミヤマヨメナ)はキク科ミヤマヨメナ属の多年草である。
日本原産である。
本州から九州にかけて分布し、山地の林の中に生える。
和名は深山に生える嫁菜(ヨメナ)ということである。
別名を野春菊(ノシュンギク)という。
なお、江戸時代以降に作られた都忘れ(ミヤコワスレ)は、深山嫁菜(ミヤマヨメナ)の園芸品種に対する呼び名である。
草丈は15センチから50センチくらいである。
葉は長い楕円形で、互い違いに生える(互生)。
葉の両面に毛があり、縁には鋭いぎざぎざ(鋸歯)が2、3か所にある。
開花時期は4月から7月くらいである。
茎先に花径3センチくらいの頭花を1輪ずつつける。
舌状花は10枚である。
色は白色から少し紫を帯びたものまである。
中心部の筒状花は淡い黄色をしている。
写真は5月につくば植物園で撮った。
学名:Miyamayomena savatieri


★背をかがめ深山嫁菜に目をやれば
 頬も緩んで疲れを忘れ

d0125765_524314.jpg

花図鑑

にほんブログ村 花ブログ 季節の花へ
[PR]
by sikino-hana | 2010-05-26 05:25 | 夏の花 | Trackback | Comments(0)

蔓猫目草(ツルネコノメソウ)

d0125765_5394410.jpg

蔓猫目草(ツルネコノメソウ)はユキノシタ科ネコノメソウ属の多年草である。
北海道から本州の近畿地方と四国の徳島県に分布し、山地の沢沿いなどに生える。
草丈は5センチから15センチくらいである。
花の後に細い蔓(走出枝)を伸ばす。
茎につく葉は幅の広い卵形で縁が浅く切れ込み、互い違いに生える(互生)。
開花時期は4月から5月である。
茎先に直径5ミリくらいの淡い黄緑色の花を数個つける。
雄しべは8本である。
花弁のように見えるのは苞(花のつけ根につく葉の変形したもの)である。
苞は幅の広い卵形で平開し、黄緑色をしている。
写真は5月に上高地で撮った。
学名:Chrysosplenium flagelliferum


★なかなかにスマートだよねこの花は
 水辺にほっそり姿を見せて

d0125765_540393.jpg

花図鑑

にほんブログ村 花ブログ 季節の花へ
[PR]
by sikino-hana | 2010-05-25 05:40 | 春の花 | Trackback | Comments(0)

小深山片喰(コミヤマカタバミ)

d0125765_5433964.jpg

小深山片喰(コミヤマカタバミ)はカタバミ科カタバミ属の多年草である。
本州から九州にかけて分布し、山地の針葉樹林の林床に生える。
草丈は5センチから15センチくらいである。
葉は片喰(カタバミ)と同様に逆ハート形をした3枚の小葉で1組になり、長い柄の先につく。
仲間の深山片喰(ミヤマカタバミ)に比べると小葉に丸みがあるのが特徴である。
また、カタバミ属の特徴で、葉は暗くなると閉じる。
なお、片喰(カタバミ)は地上で茎を伸ばして繁殖するが、小深山片喰(コミヤマカタバミ)は地下茎を伸ばす。
開花時期は5月から6月である。
花びらは5枚で、花の色は白く、淡い紅紫色の筋が入る。
萼も5枚で、雄しべは10本ある。
花径は2、3センチである。
写真は5月に上高地で撮った。
学名:Oxalis acetosella


★見つけたよ樹林の床に悠々と
 葉を広げ咲く小さな姿

d0125765_5435994.jpg

花図鑑

にほんブログ村 花ブログ 季節の花へ
[PR]
by sikino-hana | 2010-05-24 05:45 | 夏の花 | Trackback | Comments(0)

走野老(ハシリドコロ)

d0125765_1129728.jpg

走野老(ハシリドコロ)はナス科ハシリドコロ属の多年草である。
本州と四国に分布し、山地のやや湿った林の中などに生える。
海外では、朝鮮半島にも分布している。
草丈は30センチから50センチくらいである。
葉は幅広い楕円形で、互い違いに生える(互生)。
葉の先は尖り、縁にぎざぎざ(鋸歯)はない。
葉の長さは10センチ以上あって広がるので、花は目立ちにくい。
開花時期は4月から5月である。
花は暗い紅紫色の鐘形で、下向きにつく。
花の長さは2センチくらいで、先は浅く5つに裂ける。
花の内側は黄橙色をしている。
萼片は5枚で緑色である。
雄しべは5本である。
雌しべの花柱は糸状となる。
葉や根にアルカロイドを含む猛毒植物なので注意が必要である。
名の由来は、野老(トコロ)というヤマノイモ科の植物と根茎が似ており、間違えて食べると発狂状態になって「走り回る」ということからきている。
地下茎はロートエキスとして鎮痛薬や目薬に使用されているが、劇薬なので素人の利用は厳禁とのことである。
写真は5月に上高地で撮った。
学名:Scopolia japonica


★ひっそりと咲いているのに摘まないで
 走野老が悲鳴を上げる

d0125765_11292169.jpg

d0125765_11293422.jpg

花図鑑

にほんブログ村 花ブログ 季節の花へ
[PR]
by sikino-hana | 2010-05-23 11:30 | 春の花 | Trackback | Comments(0)

梶苺(カジイチゴ)

d0125765_349279.jpg

梶苺(カジイチゴ)はバラ科キイチゴ属の落葉低木である。
本州の関東地方から九州にかけて分布し、海岸近くの山地に生える。
また、庭木とされる。
樹高は2メートルから3メートルくらいである。
枝には棘はなく、よく枝分かれをする。
葉は幅の広い卵形で手のひら状に浅く3つから7つに裂け、互い違いに生える(互生)。
葉のつけ根の部分は心形で、縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。
葉は大形で、長さが6センチから12センチくらいある。
開花時期は3月から5月である。
枝先に花径3センチくらいの白い5弁花を咲かせる。
実は直径1、2センチで、5月から6月に黄橙色に熟する。
甘酸っぱい味がして食用になる。
名の由来は、葉がクワ科の梶の木(カジノキ)に似ることからきている。
花の写真は5月につくば植物園で撮った。
実の写真は5月に向島百花園で撮った。
学名:Rubus trifidus


★小鳥さん待っててほしいもう少し
 実のなる前に花と生きるの

d0125765_350447.jpg

花図鑑

にほんブログ村 花ブログ 季節の花へ
[PR]
by sikino-hana | 2010-05-22 03:50 | 春の花 | Trackback | Comments(0)