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次郎坊延胡索(ジロボウエンゴサク)

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次郎坊延胡索(ジロボウエンゴサク)はケシ科キケマン属の多年草である。
本州の関東地方から九州にかけて分布し、林の縁の木の下、野原などに生える。
「延胡索」は薬草名に由来し、「次郎坊」は太郎坊(スミレ)に対する方言名に由来する。
草丈は10~20センチくらいである。
地下の球根から数本の花茎を出す。
茎は弱くて斜めに伸びるか地面に這う。
根際から生える葉は2~3回3出複葉である。
3出複葉というのは三つ葉のことである。
手のひら状の葉が向かい合わせにつき、先にもつく。
開花時期は3~5月である。
花の色は紅紫色ないし青紫色である。
花の後ろには「距」と呼ばれる出っ張りがある。
蜜をためる部分である。
花の後にできる実は線形のさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
写真は3月に埼玉県立花と緑の振興センターで撮った。
学名:Corydalis decumbens


★懐かしい響き伝えて延胡索
 目線の先に不思議な姿
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花図鑑
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by sikino-hana | 2008-03-31 06:13 | 春の花

種漬花(タネツケバナ)

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種漬花(タネツケバナ)はアブラナ科タネツケバナ属の越年草である。
北海道から九州にかけて分布し、田の畦や水辺などに生える。
海外では、北半球に広く分布する。
草丈は10~30センチくらいである。
茎は下部からよく枝分かれをする。
茎に下部は暗い紫色を帯び、短い毛が生える。
根際から生える葉はロゼット状(茎から葉が重なり合って出て地に接し、円座形になったもの)となる。
葉は羽状に裂け、小葉の形は細長い楕円形である。
開花時期には葉は少なくなる。
開花時期は3~6月くらいである。
花は総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)につき、花の色は白い。
花弁は4枚で、長さは2~3ミリのものが十字状に開く。
萼片は4枚で長い楕円形をしており、花弁よりも短い。
雄しべは6本で、4本の道種漬花(ミチタネツケバナ)との相違点である。
実は長さ2センチくらいの細長い円柱形で、棒のようになって上向きにつく。
「種漬」というのは、苗代にする種籾を水につける作業のことである。
ちょうどそのころに花が咲くというのが名の由来である。
写真は3月に埼玉県三郷市で撮った。
学名:Cardamine flexuosa


★実の形個性があってよくわかる
 種漬花があったぞあった
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花図鑑
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by sikino-hana | 2008-03-30 08:50 | 春の花

哨吶草(チャルメルソウ)

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哨吶草(チャルメルソウ)はユキノシタ科チャルメルソウ属の多年草である。
本州の中部地方から九州の北部にかけて分布し、山地の渓流沿いなど湿った場所に生える。
草丈は20~40センチくらいである。
根際から生える葉は幅の広い卵形である。
茎や葉には腺毛が生える。
開花時期は4~5月である。
茎先に花径7~8ミリの小さな花をたくさんつける。
花の色は黒赤色である。
花弁は5枚で、羽状に3つから5つに裂ける。
名の由来は花や実の形をチャルメラ(先の開いた喇叭)に譬えたものである。
写真は3月に川口市立グリーンセンターの山野草展で撮った。
学名:Mitella stylosa


★名前だけ記憶の隅にあったけど
 これか小さい哨吶草は

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花図鑑
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by sikino-hana | 2008-03-29 10:53 | 春の花

大輪三椏(タイリンミツマタ)

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三椏(ミツマタ)はジンチョウゲ科ミツマタ属の落葉低木である。
原産地は中国の南部である。
日本へは室町時代に渡来した。
虫の害を受けにくいことから主に紙幣や証券用紙の原料として利用されている。
また、四国や九州では野生化している。
大輪三椏(タイリンミツマタ)はその園芸品種である。
特徴は花が大きいことである。
樹高は1~2メートルである。
葉は細長い楕円形で、互生(互い違いに生える)。
葉の表面は鮮やかな緑色で、裏面には毛が密生する。
開花時期は2~4月である。
葉の展開に先立って花をつける。
花には花弁がなく、花弁のように見えるのは萼片である。
萼は黄色い筒形で、外側は白い絹毛で覆われている。
内側が黄色く、先端は花弁状となる。
なお、三椏(ミツマタ)という和名の由来は、枝が三つに分かれるところからきている。
俳句では「三椏の花」が春の季語である。
写真は3月に埼玉県立花と緑の振興センターで撮った。
学名:Edgeworthia chrysantha cv. Tairin


★大きくてまるでポンポン見るような
 三椏の花風にゆらゆら
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花図鑑
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by sikino-hana | 2008-03-28 06:23 | 春の花

アカシア・フィンブリアタ

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アカシア・フィンブリアタはマメ科(ネムノキ科)アカシア属の常緑小高木である。
アカシア属は温帯地域に広く分布し1200種を数えるが、そのうちの700種がオーストラリアに分布する。
本種の原産地もオーストラリアである。
現地ではブリスベーンワトル(Brisbane wattle)と呼ばれている。
「ワトル」はオーストラリアにおけるアカシアの呼称である。
樹高は5~8メートルくらいである。
葉は長さ2~5センチの楕円形である、互い違いに生える(互生)。
開花時期は3~4月である。
葉の脇から総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、花径5ミリくらいで淡い黄色の球状をした頭花をたくさんつける。
花には甘い香りがある。
写真は3月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Acacia fimbriata


★はるばると海を渡ってやって来て
 異国モードを振りまき咲いて

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花図鑑
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by sikino-hana | 2008-03-27 06:43 | 春の花

薺(ナズナ)

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薺(ナズナ)はアブラナ科ナズナ属の一年草である。
北海道から沖縄にかけて分布し、田畑や畦道、道端、荒れ地などに普通に見られる。
春の七草の一つであり、若苗を食用にする。
アブラナの仲間で、冬の野草として昔は貴重なものであったのだろう。
草丈は10~50センチくらいである。
葉は初期にはさじ形をしているが、花が咲くころには細長い被針形となる。
茎の上部につく葉は茎を抱き、互い違いに生える(互生)。
根際から生える葉はロゼット状となり、羽状に切れ込む。
開花時期は2~6月である。
花径15~35ミリくらいの小さな白い十字花をたくさんつける。
花弁は4枚、萼片も4枚である。
雄しべは6本、雌しべは1本である。
下のほうには実ができるが、先端部には次々と蕾ができて開花する。
別名をぺんぺん草(ペンペングサ)ないし三味線草(シャミセングサ)という。
これはいずれも実が三味線の撥(ばち)に似ているところからきている。
慣用句に「ぺんぺん草も生えない」というのがあるが、これは薺(ナズナ)が荒廃した土壌であっても生育するところからきている。
俳句の季語は春である。
写真は3月に江戸川河畔で撮った。
学名:Capsella bursa-pastoris


★バチの音を聞いておくれというように
 薺の花が春の畑に
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花図鑑
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by sikino-hana | 2008-03-26 06:23 | 春の花

菜の花(ナノハナ)

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菜の花はアブラナ科アブラナ属の二年草である。
作物としては油菜(アブラナ)、菜種(ナタネ)などの名称で知られている。
北ヨーロッパ、バルト海沿岸からウクライナ、ベラルーシュを経てシベリアに至る地域で野生種が見られる。
中国には紀元前に既に伝播していたようで、日本にも奈良時代までには中国大陸から渡来し、野菜や油料作物として広く栽培されてきた。
だが、現在栽培されているものは西洋油菜(セイヨウアブラナ)で、かつて栽培されていたものとは種類が異なる。
油菜(アブラナ)は種子から油を採る植物に対する総称なのだが、大雑把に言えば、日本でかって栽培されていたアブラナ(和種)とヨーロッパで栽培されていたセイヨウアブラナ(洋種)に分けられるのである。
今では観賞用の切り花としての需要も多いが、切り花として売られているのは西洋油菜(セイヨウアブラナ)の園芸品種である。
菜の花の開花時期は2月~5月である。
茎の先に黄色の十字状花をつける。
俳句の季語は春である。
蕪村の次の句がよく知られている。
「菜の花や月は東に日は西に」
果実は細長いさや状で、種子から菜種油をしぼる。
昔は灯火、食用油、潤滑油などに使われ、搾りかすは肥料に使われた。
また、おひたしや和え物として食べられる。
さらには、蜂蜜を作る原料ともなっている。
養蜂業者は暖地から花期に従ってしだいに北上し、その花蜜を集めている。
写真は3月に江戸川河畔で撮った。
学名:Brassica rapa var. amplexicaulis
和種:Brassica campestris
洋種:Brassica napus


★青空を見上げさわさわ黄金波
 揺れる菜の花春の日受けて
☆一面に広がる黄金春の陽に
  菜の花畑歌も響いて

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花図鑑
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by sikino-hana | 2008-03-25 05:51 | 春の花

水仙(スイセン)スイートネス

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水仙(スイセン)スイートネス(Sweetness)はヒガンバナ科スイセン属の多年草である。
ヨーロッパで改良された園芸品種の1つである。
国際的な分類ではジョンキラ系及びアポダンサス系のグループに入れられている。
これは原種のジョンキラ水仙(Narcissus Jonquilla)及びアポダンサス水仙(Narcissus Apodanthus)の特徴を示すグループである。
その大きな特徴は強い香りがあることで、「芳香水仙」とも呼ばれる。
形状としては、1茎1~5花で、花被片は広がるか反り返る。副花冠はカップ状か煙突状か朝顔状で、多くは横に広がる。
花茎を数本出すことが多い。
スイートネス(Sweetness)はジョンキラ水仙の系統である。
ジョンキラ水仙は和名でいうと黄水仙(キズイセン)のことである。
草丈は30~40センチくらいである。
根際から生える葉は線形である。
開花時期は3~4月である。
花は中輪で、花被片と副花冠はともに鮮やかな黄色である。
花にはよい香りがある。
写真は3月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Narcissus cv. Sweetness


★芳しい香りともない咲き出ずる
 スイートネスは色もすっきり

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花図鑑
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by sikino-hana | 2008-03-24 06:12 | 春の花

立坪菫(タチツボスミレ)

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立坪菫(タチツボスミレ)はスミレ科スミレ属の多年草である。
漢字では「立壷菫」とも書く。
北海道から沖縄にかけて分布し、山野に普通に生えるスミレの代表種である。
草丈は5~20センチくらいである。
茎にも葉にも毛は生えていない。
毛の生えているものは毛立坪菫(ケタチツボスミレ)という。
茎は斜上する。
葉は心形で、長さは縦横ともに2~3センチである。
葉の先は少し尖り、縁には細かなぎざぎざ(鋸歯)がある。
托葉(葉のつけ根にある付属体)は披針形で、櫛の歯のように深い切れ込みがある。
開花時期は3~5月である。
花径は15~20ミリくらいで、花の色は淡い紫色が中心である。
距(花冠のつけ根が後ろに飛び出たもの)は6~8ミリくらいで、紫色を帯びる。
写真は3月に市川市万葉植物園で撮った。
学名:Viola grypoceras


★比べてもよくはわからぬ菫だが
 焦ることなく覚えていこう
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花図鑑
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by sikino-hana | 2008-03-23 14:10 | 春の花

隼人三葉躑躅(ハヤトミツバツツジ)

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隼人三葉躑躅(ハヤトミツバツツジ)はツツジ科ツツジ属の落葉低木である。
鹿児島県に分布し、低山の岩場に生える。
そのため現地では「岩躑躅」と呼ぶ。
樹高は1~3メートルである。
葉は菱形状の卵形で先が尖り、枝先に3枚を輪生させる。
葉の質は分厚く、艶がある。
開花時期は3~4月である。
ミツバツツジの仲間では一番早く花を咲かせる。
葉の展開に先立って、枝先に1~3輪の花をつける。
花の色は濃い紅紫色である。
花冠の筒部は3~4センチの漏斗形で、先が5つに深く裂けて平らに開く。
雄しべは10本である。
写真は3月にJAあゆみ野安行園芸センターで撮った。
学名:Rhododendron dilatatum var. yakushimanum


★もう春だ薩摩隼人の血が騒ぐ
 一番咲きはこの手で掴め

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花図鑑
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by sikino-hana | 2008-03-22 09:03 | 春の花